おしりとおなかのクリニック ふるかわ北安東クリニック

ぢ・ヘルニアの日帰り・短期入院による手術

なぜ日帰り・短期入院治療が可能なのか?

 最近、全国でもちらほら肛門疾患及び鼠径(そけい)・大腿ヘルニアの日帰り・短期入院による手術を行なう施設がみられるようになりました。では、どうして以前のような、術後1週間もの入院を要さなくなったのでしょうか?肛門疾患とへルニアの場合にわけてご説明いたしましょう。

肛門疾患に対する日帰り・短期入院手術について

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 肛門部は血流の豊富な組織で、特に痔核の本体は静脈瘤といった血管そのものです。また、便が常に通過することから、痔核切除後に傷を完全には閉鎖せず、半分だけ閉鎖するといった方法を取ることが一般的です。そのため、術中の出血や術後の早期出血が他の手術に比し高率に見られるため、入院治療が必要でした。また、肛門部は神経が豊富なため、術後の創部痛が強く見られ、疼痛のコントロールのため入院が必要なケースが多く見られました。
 当院では、アメリカ、サンディエゴ市にある日帰り手術センターでの研修を元に、種々の技術を組み合わせ、日帰り・短期入院手術を可能としました
 まずは、麻酔技術の進歩があげられます。当院では、従来の下位腰椎麻酔(短期の疼痛コントロールや肛門部の緊張を緩めるには最適の麻酔ですが、持続時間が短く、2時間程度で疼痛コントロールは不良になります。)に加えて、仙椎硬膜外麻酔を追加しています。長期間持続する麻酔薬を投与することで、穏やかで安全な疼痛コントロールが長時間に渡り可能となりました。
 続いて、手術器具の進歩も特筆すべきものがあります。電気メスが従来型に比して、最新型は止血能力が格段に向上しております。また、当院では、超音波メスを採用しており、電気メスに比して、組織の損傷が少なく(疼痛も少なくなる)、また止血能力にも優れ、術後の早期出血の発生率が格段に減少します。このような理由から、肛門疾患に対する日帰り・短期入院手術が可能となりました。

そけい、大腿ヘルニアに対する日帰り・短期入院手術について

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 へルニア(俗に言う脱腸)は非常に多く外科医が経験する疾患の一つです。治療法の進歩が日帰り・短期入院手術を可能にしたと言えるでしょう。ヘルニアの治療法は従来は腰椎麻酔下に腸が脱出する袋(ヘルニア嚢)を根本で縛り、その後、再発しないように自分の筋肉で腸が飛び出していた部位を閉鎖していました。もともと弱くなった筋肉を引っ張り、ヘルニア脱出部を覆うため、数日の安静期間を要しました。ツッパリ感が残る方もみられました。また、再発率も10%前後と高率でした。
 麻酔も肛門疾患と比し、脊椎麻酔が高位(頭に近い)で、術後に頭痛を訴えることが時々見られるため、4日以上の入院を要したのです。
 当院では、メッシュプラグ法を選択している事から、日帰り・短期入院による手術が可能となりました。麻酔法は、腰椎麻酔の変わりに局所浸潤麻酔(歯医者さんで抜歯する時に使用する麻酔)となりました。もう少しリラックスしたい方には静脈麻酔を追加します。より浸襲の少ない麻酔で治療が可能になったのです。
 新しい手術法では、ヘルニア嚢は根本で縛らず、ヘルニアが飛び出してこないように腹腔側に裏返し、その上からメッシュプラグ(バトミントンのシャトルの芯のような形をしています。)で押し込みます。更にその上からオンレイパッチといわれるシートで全体を覆い、ヘルニアの再発を予防します。
 このような埋め込む人工物は全て組織に優しいポリプロピレン製です。また最初は異物感を訴える方もいますが、すぐに縮小し、また組織と良く馴染むため違和感はすぐに消失します。
 弱くなっていた筋肉で補強する訳ではありませんので、安静の必要が長時間は必要ではなく、事務仕事であれば、手術翌日・翌々日には復帰可能です。再発率は2~3%とかなり低くなりました。このような理由から日帰り手術は可能となりました。
 また、当クリニックの院長はヘルニアの手術経験数が執刀、第一助手を合わせて1200例以上の経験があり、このノウハウが更に満足される手術を提供できます。

電子メス

 切開・切除が必要な手術には、最新の超音波メスを使用し、より安全で患者さんに負担の少ない手術を行っています。

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